-厚生労働省健康局 水道課長 石飛博之-

厚生労働省健康局 水道課長 石飛博之

平成25年の年頭にあたり、謹んで新春のご挨拶を申し上げます。
甚大な被害を及ぼした東日本大震災の発生から早や2年が経とうとしています。被災直後から貴連合会の所属員企業の皆様を始めとする全国の水道関係者が水道事業体と連携し、各地で応急給水、復旧活動を繰り広げていただきました。東日本大震災は、あまりにも広域で多様な災害であったため、津波や原子力災害の被災地の本格的な復興は始まったばかりであります。引き続き、水道の本格復旧と復興に全力を挙げてまいりますので、ご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
一連の広域大災害を通じて、給配水管の復旧工事に携わる技術者には、さまざまな管種に対応できる幅広い技能と経験が求められることを再認識しました。一方、平時においては、手抜き工事や不当な高額工事費要求、無資格業者による無届け工事、依然として後を絶たないクロスコネクション事故など、給水装置工事にまつわるトラブルは跡を絶ちません。安全で清浄な水道水を最終的に利用者にお届けする給水装置は、言わば「水道の顔」であり、その工事が適正に行われることが水道全体の信頼に直結していることは言うまでもありません。今後とも、連合会の皆様には、給水装置工事主任技術者等の資格取得の指導や技術研修、技能者講習会等を通じて、給水装置工事の安全性・確実性の向上にご尽力いただくことを願っています。
また、昨年9月6日に「給水装置の構造及び材質に関する省令」を改正しました。この改正の目的は、省令制定から10年以上経過し、その間に技術の進歩や需要者ニーズに応じた多様な製品開発に柔軟に対応できるよう表現の修正や基準の明確化を行ったものであります。給水装置工事に携われている皆様におかれましては、この改正を踏まえ、適切な工事を行っていただきますよう重ねてお願いいたします。
水道の抱える課題は、人口減少社会の到来に伴う厳しい事業経営、年々進んでいる施設の老朽化、地震や大雨による自然災害に代表される危機管理対応、未規制化学物質や耐塩素性病原微生物の水源への流入による水源となる河川や湖沼の水質汚染など、実に様々な問題を抱えています。
厚生労働省では「新水道ビジョン」の策定に取り組んでおり、今年度中に公表する予定です。水道の全ての関係者が共有できる視点で50年から100年先を見据えたとき、どんな課題があるのか、それを解決するための実現方策は何か、各水道関係者は何をすべきなのかを、わかりやすく整理し、我が国の水道が目指すべき方向性を示したいと考えています。水道が将来に亘って信頼され、全ての国民に安定した水道水供給が確保できるよう、水道関係者と一体で取り組んでまいりますので、引き続き皆様のより一層のご理解とご協力をお願い申し上げます。
本年が貴連合会と所属員企業の皆様にとりまして新たな飛躍の年となることを祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせていただきます。