第54回通常総会を開催 平成26年7月16日(水)北海道・釧路市
議案を原案どおり議決
国交省土地・建設産業局
建設市場整備課長
厚労省健康局水道課長
高橋北海道県知事
蝦名釧路市長 ご臨席
本会の第五十四回通常総会・平成二十六年度全国大会が七月十六日にANAクラウンプラザホテル釧路において、国土交通省土地・建設産業局の屋敷建設市場整備課長、厚生労働省健康局の宮崎水道課長、高橋北海道知事、蝦名釧路市長をはじめ大勢の来賓の方々の臨席のもと、全国の本会会員団体及び賛助会員等、約七百名の参加をもって執り行われた。
総会においては、四つの議案が原案通り議決された。
全国大会においては、開催地代表挨拶として、北海道管工事業協同組合連合会の小坂副会長の歓迎の挨拶、功労者表彰、国土交通大臣・厚生労働省健康局長・高橋北海道知事・蝦名釧路市長・日本水道協会の尾﨑理事長から来賓の祝辞を述べられた。
大会議事では、三つの大会スローガンが採択された。
大会終了後、地元主催による懇親会では「蝦夷太鼓」「アイヌ古式舞踊」を見ながらの会食が行われた。翌十七日のゴルフ大会、一泊二日の阿寒湖温泉の記念旅行にも多数の参加者を数えるなど、北海道ブロックでの総会・大会及び関連行事は、全ての行事を滞りなく終了した。
本総会・大会等の開催に当たっては、北海道管工事業協同組合連合会の花松会長をはじめ地元役職員の皆様並びに北海道ブロックの関係各位にご尽力を頂いた。
〇全管連第54回通常総会
平成26年度事業計画
〔基本方針〕
全国の水道の基幹管路の総延長は九万八千㎞で、うち耐震適合性のある管の延長は三万三千㎞に届かない。耐震適合率は三十三・五%に留まる。また、高度経済成長期に整備された水道施設の更新時期を迎えつつあり、今後、老朽化した更新需要が急増することが見込まれる。災害時においても安定した給水を確保するためには、老朽化施設の計画的な更新を行うなど強靭な水道の構築が必要である。
災害時でも安全で良質な水道水を供給し、将来にわたり持続可能かつ強靭な水道を構築するため、地方公共団体が実施する水道施設の耐震化・老朽化対策等の推進に要する費用等に対して、厚生労働省水道課は平成二十六年度水道関係予算(水道施設整備費)において、対前年度六十七億円、十・四%増の七百十一億円しか計上されていない。
本会では、平成二十六年度も関係機関と連携しつつ、業界の喫緊の課題である自然災害等復旧活動の協力体制の整備、老朽施設の更新や耐震管布設の促進活動等について重点的に取り組むこととする。
〔重点事項〕
1.地震等緊急時の初動体制における通信手段の整備・確保
今後想定される大災害に対し、東日本大震災を教訓として、発災直後の連絡体制を整備する。具体的には、利用料が無料で、パソコンや携帯電話を利用して、掲示板を共有できるフェイスブックを整備導入する。
2.若年労働者の確保と技術・技能の継承
全国の公立工業高等学校「設備工業科等」からなる全国設備工業教育研究会に対しては、若年労働者の入職拡大のため、生徒と直接接している教諭と情報交換するとともに、本業界の魅力をPRする。
また、国土交通省では①社会保険等未加入対策の徹底、②技能に見合った処遇が受けられる多様な就労環境づくり、③公共工事設計労務単価の公表に際し、建設労働者等の雇用に伴う必要経費を含む金額の公表などを実施している。本会では、担い手確保・育成検討会、専門工事業者評価制度ワーキングチーム、技能労働者の技能の『見える化』ワーキンググループ及び社会保険未加入対策推進協議会への参画を通して、業界の担い手の確保・育成支援のため業界の現状を引き続き訴えていく。
3.水道工事事故防止講習会の開催
大震災時等において水道水の安定的な供給のため、管路・水道施設の耐震化が各地で進められている。経験の少ない技術者・技能者等を対象に、(独)労働安全衛生総合研究所の担当研究員より、頻発事故事例、事故原因、再発防止策を研修する。
4.水道耐震化推進プロジェクト推進の継続
平成二十四年十一月、水道施設の耐震化、更新に関する広報活動を水道界全体として、効率的、効果的に行うことを目的として「水道耐震化推進プロジェクト」が設立された。プロジェクトの推進期間は、平成二十七年三月末までである。今後、更に耐震化を進めていくために、国会議員、首長・地方議会議員等水道を取り巻く多様な関係者に広報活動の対象を拡大するとともに、耐震化の重要性・必要性を訴える。水道の関係団体として、本会も引き続きこのプロジェクトに参画し、水道の耐震化を推進していく。
5.共済制度の加入促進について
全国団体としてのスケールメリットや優位性を最大限活用し、会員企業の安定した経営と健全な発展に資するため、福利厚生面の充実を図っている。しかしながら、いまだ加入率は低位に推移している。「管工事賠償補償制度」、「法定外労働災害補償制度」及び「福祉共済制度」の加入促進を図る。
6.指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設について
実態の無い指定給水装置工事事業者の排除を可能とし、水道使用者が安心して工事を依頼できるようにするため、関係団体との意見を交換し、指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設について厚生労働省に働きかけてゆく。
7.技術・技能資格の取得支援とその活用の働きかけ
水道法に基づく給水装置工事主任技術者の資格取得の支援のため、受験参考図書の頒布と所属団体が主催する給水装置工事主任技術者資格認定試験の準備講習会において、東京水道サービス㈱の協力を得て、講師を斡旋する。
また、(公財)給水工事技術振興財団が認定している「給水装置工事配管技能検定合格者」については、同財団、(公社)日本水道協会、本会の三者で連携して、厚生労働省健康局水道課の事務連絡「給水装置工事の適切な施行について(平成二十三年八月三十日付)」の周知により、水道事業体に「適切な技能を有する者」の供給規程等の位置づけの明文化並びに検定会の開催について積極的な働きかけを行っていく。
8.諸経費率(現場管理費率)の改定要望
『水道施設整備費国庫補助事業に係る歩掛表』(厚生労働省)の工事区分「開削工事及び小口径推進工事」と『土木工事標準積算書』(国土交通省)の工事区分「下水道開削工事」との共通費を比較すると、格差がみられる。これは、現場管理費率の違いによるものである。現場管理費は大半が現場の人件費、社会保険等であるため、厚生労働省歩掛表の現場管理費率の見直しを要望する。