管理の不適正な貯水槽水道の改善を促進する制度の確立、指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設について等、会員提出問題が決定

日本水道協会は、9月7日、東京都千代田区の日本水道協会において第272回理事会を開催し、平成23年度決算、平成25年度予算等六議案を審議、了承した。
また、国への要望を決める会員提出問題では、7地方支部から提出された中から20題を第81回総会で審議することを決定した。  なお、関東支部から上程された「管理の不適正な貯水槽水道の改善を促進する制度の確立について」、九州支部から上程された「指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設について」の全文は次の通りです。

管理の不適正な貯水槽水道の改善を促進する制度の確立について  関東
貯水槽水道については、平成14年4月施行の改正水道法により、水道事業者と貯水槽水道の管理者等との責任区分の関係を供給規程に明確化すること及び設置者に対する指導・助言を行う根拠が規定された。
これにより各水道事業者は、設置者等に対して適切な指導・助言を行い、貯水槽水道の適正管理に向けた取組を鋭意進めているところである。
しかしながら、貯水槽水道のうち、水道法で検査義務が規定されている簡易専用水道の受検率は八割程度にとどまり、簡易専用水道に該当しない小規模貯水槽水道の受検率はさらに低い状況になっており、不適正な管理が生じやすく、衛生行政でも管理状況が把握しづらい状況になっている。
一方、多くの水道事業体では、より「おいしい水」を目指し、残留塩素濃度の低減化に取り組んでいるが、事業の推進に当たって、管理不適正な貯水槽水道の改善が進まないことが大きな課題となっており、現行の制度では、全ての貯水槽水道の水質(塩素濃度)を把握することすら困難な状況となっている。
よって、次の事項を国に対して要望する。
(1)小規模貯水槽を含む全ての貯水槽水道の水質を把握できる制度を確立する。
(2)管理の不適正な貯水槽水道の改善が促進できる制度を確立する。

指定給水装置工事事業者の登録更新制度の創設について      九州
従来の各事業者ごとの指定水道工事店制度は、平成10年4月の改正水道法施行により、全国統一的な技術力の確保と規制緩和を図るため、全国一律の指定給水装置工事事業者制度に移行した。
その後、厚生労働省において、法改正の施行後十年を経過した時点で、有識者による検討会及び厚生科学審議会生活環境水道部会を開催し、施行状況についての検討・審議が行われたものである。
その結果、規制緩和の成果が十分に現れていると評価される一方、給水装置工事の施工に当たっての手続きや指定給水装置工事事業者の遵守事項において、的確な対応がなされていない、また、給水装置工事に従事する者の技術力の低下や水道使用者とのトラブルなどいくつかの課題も見えてきた。
このため、平成20年3月21日付厚生労働省健康局水道課長通知「給水装置工事事業者に指定制度等の適正な運用について」が発出され、各水道事業者においても講習会などを開催し、課題の解決に取り組んでいるところである。
しかしながら、近年、水道使用者からの修繕工事等の依頼に応じなかったり、法外な工事料金の請求を行ったり、また、水道事業者から所在の確認が取れないなど、一部の指定工事事業者の給水装置工事に関わるトラブル件数が依然として増加している。
ついては、悪質業者への指導や実体のない指定給水装置工事事業者の排除を可能とし、水道使用者が安心して工事を依頼できるようにするため、「指定給水装置工事事業者の登録更新制度」の創設を国に対して要望する。