新年ご挨拶

-国土交通省土地・建設産業局 建設市場整備課長 榎本健太郎-

新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
全国管工事業協同組合連合会並びに会員の皆様におかれましては、ご健勝で新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、平素より国土交通行政の推進につき、格別のご理解・ご協力を賜っており、厚く御礼申し上げます。
建設産業は、国民生活や経済活動の基盤である住宅や社会資本について整備や維持管理を行うとともに、地域のコミュニティの担い手としても重要な役割を果たしておられます。また、国内総生産・全就業者数の約1割を占めており、我が国の経済を支える基幹産業の1つです。しかし、建設投資の急激な減少により市場が縮小しているほか、建設労働者の高齢化と若年入職者の減少により技能・技術の承継が懸念されるなど、建設産業を取り巻く環境は大変厳しいものとなっております。
このような状況を踏まえ、国土交通省では、昨年とりまとめられた「建設産業の再生と発展のための方策2011」の具体化に向けて、「地域維持型の契約方式の導入」や「保険未加入対策の推進」など、様々な取組を進めております。このうち、「保険未加入対策の推進」については、実施後五年を目途に、企業単位では加入義務のある許可業者について加入率100%、労働者単位では製造業相当の加入状況を目指してまいります。このため、本年3月までに様々な角度からの総合的な具体策をとりまとめ、関係方面に対する周知啓発や重点的な指導などを行いながら、24年度から全ての事業者や労働者の方々の加入を進めてまいります。対策の実施に当たりましては、国土交通省のみならず、建設業に携わる皆様や、貴連合会をはじめとした業界団体の皆様など、関係者が一体となって取り組むことが必要ですので、何卒ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
また、登録基幹技能者制度が始まってから間もなく4年が経過しますが、この間、登録基幹技能者の数は着実に伸びてまいりました。貴連合会におかれましても登録配管基幹技能者の育成に取り組んでいただいており、感謝を申し上げます。登録基幹技能者は、現場で生産活動に従事する技能労働者の要となる存在であり、今後とも、制度の周知と登録基幹技能者の活用に向けた取組を進めてまいります。
昨年の東日本大震災直後には、建設技能労働者や建設資材の需給は大きく変動いたしました。また、最近では復旧復興の本格化に伴い、労働者が不足している職種も見受けられます。国土交通省といたしましては、引き続き、その動向の把握に努め、必要な対応を図ってまいります。
昨年は、豪雪にはじまり、東日本大震災や、各地の豪雨災害など、多くの災害に見舞われた1年でした。東日本大震災の際には、貴連合会におかれましては、水道の応急復旧に迅速かつ積極的にご対応いただきました。改めて敬意を表しますとともに、引き続き、国民生活に欠かすことのできないライフライン整備の担い手として積極的に事業を展開され、業界のより一層の発展にご尽力賜りますようお願い申し上げます。
結びに、本年が貴連合会及び会員の皆様にとりまして素晴らしい年となりますよう心から祈念いたしまして、新年のご挨拶といたします。