地震等緊急時応急復旧工事対応マニュアル改訂第2回合同WG
マニュアル改訂案骨子が固まる
「地震等緊急時における応急復旧工事対応マニュアル」改訂に関する「自らが被災地となった応急復旧への対応に関するWG」及び「応急復旧応援における見直しWG」第2回合同会議は、4月17日に宮城県仙台市の宮城県管工業協同組合にて行われ、翌日は被災地を視察し、石巻地方広域水道企業団及び石巻広域管工事業協同組合を表敬訪問した。
今回のマニュアル改訂ポイントは以下の5点。
①初動体制における通信手段の確保
大災害発災直後の連絡体制を整備し、また、ブロードバンド等を活用した通信手段の体制を構築する。
②応援要請の再構築
日本水道協会と改めて応援要請について協議を行い、全管連都道府県支部と日水協都道府県支部が互いに連携し、情報共有できる体制に改善する。また、レンタル機材及び資材の確保・調達について、情報連絡が円滑に遂行するよう協定を締結している各社とさらなる連携強化策を検討し、応援要請の優先順位の確立等についても再確認・再調整を行う。
③工事請負費基準の見直し及び検証
東日本大震災の応援派遣を行った組合の精算項目、精算内容等を検討し、全管連作成の「工事請負費」基準の見直しを行う。
特に、人件費の一律5割増しについて検証する。
④平時の準備の対応としてチェックリストの作成
発災直後の初動体制において混乱を招かないよう予めチェック項目リストの作成を推奨し、そのチェック項目を例示。
⑤応急給水応援の作業指示書、報告書の様式追加
応急給水活動は、原則として水道事業体が行っているが、水道局職員の減少等により組合に対する応援要請を踏まえ、その応援活動を行った際の報告書様式を追加する。
さらに、現マニュアルは、他県から被災地への応急復旧応援を想定したもので、実際に自らが被災地となった場合は活用できないとの指摘もあり、「被災地における地元組合の災害対応について」を新たに追加した。
今後は、日本水道協会をはじめとした関係機関と種々の論点を整理・検討し、平成24年12月の完成に向け作業を進め、特に中小都市の会員組合の指標となる内容となるマニュアル改訂を目指していく。