新年年頭のご挨拶
― 技能・技術と組織力により 安全で快適な市民生活を守ろう ―
全国管工事業協同組合連合会
会 長 金 子 利
新年あけましておめでとうございます。
皆様には、お健やかに新春をお迎えのことと謹んでお慶びを申し上げます。
平成14年に始まった景気拡大期が昨年の11月で58ヶ月に達し、いざなぎ景気を超えて戦後最長を更新したものの、過去の景気と比較して成長率が低いためか、万遍なく好況感が伝わらず、景気回復の恩恵があまり感じられません。特に、公共投資にいたっては政策的に縮小が図られているため、低調に推移しており、我々業界にとって厳しい状況が続いております。
また、昨年は、全国的に横行するダンピング受注等の社会問題を背景に、公共工事品確法における総合評価方式並びにその拡大に伴う条件整備の一環として日本版入札ボンドの導入等、今後、真の技術力競争を実現する制度となるよう一層の工夫が、政府並びに各関係機関に対して強く求められております。
こうした中、本会を構成する656団体に所属する2万社の所属員企業では、国家資格である給水装置工事主任技術者をはじめ、熟練配管工、給水装置工事配管技能者を擁して工事に当たるのは勿論のこと、防災活動に貢献できる組合組織の強化並びに技術・技能の研鑽に努め、より一層地域社会の信頼に応えて参ります。
さて、昨年の日本水道協会第75回総会提出議案「指定給水装置工事事業者制度等の早期確立について」に対する国の意見は、「現行制度を上手く活用していくなかで、同制度において改善方法がなく、国民に対する安全な給水に支障を生じることが明らかとなった場合に始めて、更新制度導入という水道法改正の検討も可能になる。」というものでした。
本会では、関連資格・制度等に関する特別委員会において、予てより指定給水装置工事事業者制度、給水装置工事主任技術者制度並びに給水装置工事配管技能者制度について検討を重ねて来ております。今後も引き続き、関係機関の動向を見据えながら、本会の意向を制度に反映させるよう積極的に対応して参る所存でございます。
このほかにも、電子入札操作実習・電子納品講習会、配管基幹技能者認定講習会等、事業を積極的に展開し、さらなる活性化を図りながら、本会の事業活動の一層の研鑽と重い負託に応えて参る所存であります。
なお、本会の今年の総会・全国大会は、中部ブロック岐阜県支部の岐阜県管設備工業協同組合(理事長・戸島一博氏)に担当いただきます。開催地となる岐阜県には、標高3000mを超える山々が連なる一方、南部の美濃地域は我が国でも有数の大河川、木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)が流れております。特に、長良川中流域は「日本の名水百選」に選ばれるほど美しい清流がございます。まさに水を生業とする我々業界にとって、相応しい地での開催となります。地元岐阜県支部においては、参加される方々を迎える準備に入っております。全国から会員各位の多数がご参加を賜りますようお願い申し上げます。
最後に、会員団体の一層のご発展と所属員各位の事業のご繁栄を祈念申し上げ、年頭の挨拶と致します。