私共、全管連は、国民が日々生活していくうえで、最も基本的な水道というライフラインを支える工事事業者の中央団体であり、その責任と自覚をもって、阪神・淡路大震災をはじめ、これまでに頻発した大地震において組織を挙げて全力で対応してまいりました。
このような実績が評価され、昨年6月には、徳島市で開催した平成21年度全管連全国大会の席上で、(社)日本水道協会と「災害時における応急復旧活動の応援協力に関する覚書」を取り交わし、大規模な災害が発生した場合の応援復旧活動については、一層の充実・強化が図れるよう友愛的な精神に基づき協力体制を築きました。
水道事業者と指定工事事業者がこれからも車の両輪で我が国の水道を支えていく証(あかし)として、その全国組織同士が地震災害時に対等の協力関係を築けたことは、業界にとって大変意義ある出来事でありました。
さて、(社)日本水道協会は、平成20年5月に震災対応等特別調査委員会(委員長・赤川正和氏)を設置し、同年12月に「地震等緊急時対応の手引き」をとりまとめました。
この「手引き」が、今後、水道事業体等において地震及び風水害その他による災害発生時の緊急時における連絡・応援体制等に関するバイブルとして広く活用されることとなりますが、全管連では、この委員会に施工工事事業者の団体を代表する形で私と佐藤袁也前理事(新潟県連)の2名が委員として参加し、業界意見として、①応援要請の連絡体制における全管連(工事業者)の位置づけ、②現地救援本部との情報の共有、③作業従事者(組合等)への費用負担項目の明記、等を同委員会に提出し、とりまとめられた同手引きにこれらの意見を反映することができました。
この日水協手引きの完成を受けて、全管連では、本年1月18日に本会会員に向けた『地震等緊急時における応急復旧工事対応マニュアル』を作成いたしました。この完成したマニュアルは、本会所属の日本全国568会員団体に配付いたします。
ところで、本マニュアルのコンセプトは、日水協手引きを参考として、我々工事事業者の役割である応急復旧工事に特化したマニュアルをつくるという目的で総務部・技術部合同で準備を進め、そのとりまとめにあたっては、日水協に全面的な協力を得て監修いただきました。
具体的には、日水協手引きから応急復旧工事に関する項目を抜粋し、さらに全管連としての留意点を示めすという手法でとりまとめました。
内容は、「相互応援全般の事項」と「平常時の相互応援の準備」についての2項目と参考資料、様式の4点で構成し、体裁はA4版全58頁で作成しました。
中でも、大きな特徴として、日水協手引きにある「費用の負担区分」に基づき、応急復旧に携わった会員企業間で格差が生じないよう、全管連としての応急復旧工事に係る費用の算定基準をあくまでも参考ながら示したということです。
また、平常時の段階からレンタル機材及び資材の確保・調達等について、関係機関と協定を締結しておくよう会員団体に提唱するというものです。
具体には、大規模な災害が発生した場合に備え、平常時の段階からレンタル機材及び資材の調達・確保等について、本会会員団体がその対応を図れるよう、本会賛助会員に協力を仰ぎ、建設機械・レンタル機材の調達については、キャタピラージャパン(株)、コマツレンタル(株)、(株)アクティオと、資材の協力については、渡辺パイプ(株)、(株)小泉、橋本総業(株)と昨年12月に「災害時における復旧活動の応援協力に係わる覚書」を締結しました。
また、災害復旧にあたり、迅速かつ的確な復旧活動を行うために平時よりそれぞれの水道事業体の水道施設の使用材料等概要を把握しておくことにより円滑なる復旧活動ができるよう情報の整理蓄積をしておくことにいたしました。
避けることができない災害に対し、その応急復旧活動において、あらかじめマニュアル等を作成し、その対応を明確にして関係者間で認識を統一しておくことは大変重要です。日水協並びに水道事業体を中心として、公民が十分な連携を図り、応急復旧応援がより効果的に遂行できるよう、本マニュアルが活用されることを期待しております。
全管連災害対策担当理事 杉山万茂