新年年頭ご挨拶

-全国管工事業協同組合連合会 会長 大澤規郎-

全国管工事業協同組合連合会
会 長  大 澤 規 郎

新年あけましておめでとうございます。
皆様には、健やかに新春をお迎えのことと謹んでお慶びを申し上げます。

昨年を振り返りますと、改正水道法が施行10年を経過したため、厚生労働省では、3月21日に各厚生労働大臣認可水道事業者宛に水道課長名で「給水装置工事事業者の指定制度等の適正な運用について」通知し、併せて、水道課名で「給水装置工事事業者の指定制度等の運用に関する留意事項」を事務連絡しました。
これを受けて、各水道事業体は、定期的に指定給水装置工事事業者研修会を実施し、工事事業者の現況把握を行うとともに、必要な情報の提供や技術力の維持向上を図っています。
全管連では、本会所属員企業の受講負担の低減を図るため、各水道事業体の研修会を日本水道協会都道府県支部単位による広域的な研修会となるよう開催についてお願いしております。

6月14日には岩手・宮城内陸地震が発生し、宮城県栗原市の3,121戸をはじめ、総断水戸数が5,560にも上りました。本会の岩手県、宮城県並びに秋田県支部の会員組合が応急復旧に当たり、作業日数198日、延べ1,804名に御尽力いただきました。
日本水道協会では震災対応等特別調査委員会を組織し、新潟県中越地震、中越沖地震などを教訓として、年末に『地震等緊急時対応の手引き』をまとめました。本会では、総務並びに技術部会から担当役員をこの小委員会に派遣し、業界の意見を述べてきております。
今後は、この手引きをもとに、応急復旧に関する対応をより迅速かつ実行性のある一体的、有機的体制が確立できるように日本水道協会との連携をさらに強化してまいります。
また、国土交通省は建設業法施行規則を改正し、4月1日から経営事項審査の審査基準を大幅に改正しました。完工高への偏重是正や技術と経営に優れた建設業者を評価する、公正で実態に即した評価基準の確立、生産性の向上や経営の効率化に向けた企業努力を評価することになりました。
今回の改正により、防災活動に貢献する企業への評価につきましては、加点幅が従来の3点から15点に引き上げられ、防災面での地域貢献がより的確に評価されるよう見直されており、地方公共団体と防災協定を締結している会員団体には大きなはげみとなりました。
昨年11月には、金子国土交通大臣を表敬訪問し、入札契約制度の見直し、公共工事品質確保のために地域要件の設定などをお願いいたしました。本会を構成する619団体は、地域によって様々な問題に対処されております。本会では、会員各位の最大公約数となる要望を国土交通省、厚生労働省、日本水道協会、給水工事技術振興財団等に訴えて、会員の負託に応えてまいります。会員並びに所属員企業各位にあっては、今後とも優秀な技術・技能をもって「地域密着」、「地域貢献」を念頭に置いて日頃の業務に取り組まれますようお願いするものであります。
さて、今年の総会及び大会等は、四国ブロック徳島県支部の徳島市指定上下水道工事店協同組合(理事長・峯本智氏)に担当いただきます。開催地となる徳島市は、徳島県の東部に位置し、吉野川とその支流がつくり育てた三角州に発達した人口26万人余の県都です。四国一の大河・吉野川をはじめ市内を縦横に流れる大小の河川と優美な眉山の緑は、住む人に安らぎを与え、訪れる人をいやします。
また、阿波おどり、人形浄瑠璃、藍染・阿波しじら、木工製品、すだちなど、徳島の風土と歴史が育んだ個性的な文化を有しています。地元徳島の組合においては、参加される方々を迎える準備に入っております。全国から会員各位の多数がご参加を賜りますようお願い申し上げます。
おわりに、会員団体の一層のご発展と所属員各位の事業のご繁栄を祈念申し上げ、年頭の挨拶と致します。