ISO質問コーナー 回答編

ISOについてのFAQコーナー

ISOについて

Q1:ISOとはどういうものですか?
A: ISO は、「国際標準化機構」(International Organization for Standardization)の略称で、工業規格の国際的統一と調整を促進することを目的として1947 年に設立さた非政府組織です。現在注目されているISO9001 及びISO14001 などは、そのISOで定められたシステムの規格(要求事項、基準)のひとつであり、国際規格として、いわば、世界共通の物差しの役目を果たしています。
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Q2:ISO 認証を取得するとは、どういうことでしょう?
A: “認証取得”とは、組織(企業)の活動である品質システム又は環境管理システムが、各々ISO9001又はISO14001の規格に適合していることを第三者機関である審査登録機関が審査し、合格して登録されることをいいます。
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Q3:ISO9001規格の品質システムの要点は?
A: ISO9000 規格の品質システムの要点は、次のようにまとめる事ができます。
1) 品質に影響する全ての仕事の手順を確立し、文書(マニュアル)にする。
2) 社員は、忠実に手順書に従って仕事をする。
3) 手順書で記録を求めている場合は、必ず記録を残し、保存する。
4) 不適合品(不良品)は、発生原因を明確にし、再発防止のための是正処置をとり、記録に残す。
5) 品質システムの教育訓練を全員に実施し、必ず記録する。
6) 内部監査を定期的に実施し、監査結果により経営者は品質システムを見直す。
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Q4:ISO14001は何の規格ですか?
A: 温暖化、大気汚染、天然資源枯渇といった様々な地球環境問題がクローズアップされてくるにしたがい、全世界規模で地球を守っていこうという気運が高まってきました。
「ISO14001」は、ものづくりをしたり、サービスを提供したりする企業活動及び製品・サービスそのものを通じて与える環境への負荷をできるだけ減らすように配慮した仕事のやり方が決められています。
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Q5:ISO9001 とISO14001 の関連は何でしょうか?
A: ISO9001もISO14001のどちらも国際標準のシステム規格です。
ISO 9001 は品質マネジメントシステム規格であり、企業がお客様に製品やサービスを提供する際の品質を保証する仕事の仕組みや手順のことを決めています。
 一方、ISO14001 は環境マネジメントシステム規格で、企業活動や製品を通じて環境に与える負荷を、出来るだけ低減するように配慮した仕事の仕組みや手順を示しています。
 二つのシステムは、非常に共通した構成となっています。
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ISOの効用

Q6:ISO9001 の認証を取得するメリットは何でしょう?
A: “「品質の良い工事や作業」を行う仕組みができている会社です”という国際的な「証明」が得られることになります。従って、
1) 「信用力」増大による売上の拡大
2) 管理ミス撲滅による利益の拡大
3)
後継者解消難による企業の永続性の確保、などが期待できます。
 また、特に管工事業では、

4) 「経営事項審査」で加点
5)
国土交通省がISO9000取得を指名入札条件に
という面から非常に有利となります。
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Q7:ISO 9001 認証を取得すれば、営業面でも有利ですか?
A: ISO 9000 品質システムの導入するに当って経営者として最も重視しなくてはならないのは、営業面での有利さでしょう。ISO 9000 の認証取得は、中小企業の営業の「質」を改善するチャンスです。
 ISO 9000 品質システムを、情報収集の効率化やコスト意識を改善するための道具として用いると、企業業績に大きな貢献を果たすと思われます。
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ISO認証取得をする上での疑問点

Q8:ISOを取得するためにかかる負荷は・・?
A: まず、審査・登録及びその後の維持審査・更新審査のための費用がかかかりますが、これについてはQ15を参照して下さい。次に、規格が要求するシステムを作り上げるために、マニュアルの作成や維持、機器の外部校正、内部監査の実施など、が必要となります。
 しかし、最近はこれらの負荷を軽減するための種々の方策がありますので、コンサルティング会社等にご相談されるのがよいでしょう。これについてはQ14を参照して下さい。
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Q9:中小企業にとってISO認証取得は重荷では・・?
A: 国際標準化機構(ISO本部)でも、中小企業にとって負担にならないように指針をつくっています。また、最近中小企業を対象にした書籍も出版されているように、”軽いシステム”をつくるように推奨しています。“軽いシステム”を構築した小規模工場でもISO9000 を簡単にとることもできるし、顧客の信頼感を高めることができ、経営面でも大いに意義があります。
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Q10:管理責任者に適任の人がいないのですが・・?
A: 会社には必ず一人はキーマンがいらっしゃると思いますが、もしそうでない場合、経営者の方から見て、こいつはできる!育てたい!と思われる方の育成を兼ねて指名されてはいかがですか?
 適任がいないなら育てよう!ISO 認証取得活動を通して人を育てる、これ以上のISO導入の効用はありません。
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Q11:ISOの導入に社員の積極的な賛同を得たいのですが・・?
A: 誰でも新しいものには少なからず抵抗する心理が働きます。あまり難しく考えないで、コンサルタント等専門家の支援を活用されと解決できる場合が多くあります。コンサルタントは多くの事例を経験していますので、社員の方を積極的な姿勢に導いた成功例を準備しています。
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ISOの導入手順

Q12:ISO 認証は、具体的にどのように取得するのでしょうか?
A: 組織(企業)が認証取得することを決定してから、そのための社内の体制を整備し、マネジメントシステムを作り上げる活動を開始します。この時に、経験の豊富なコンサルティング会社に依頼すると、効率よくシステムができます。
 そして、そのマネジメントシステムがISO規格に基づき各自社内できちんと構築され、手順を明確にした文書に従って活動しているということを審査登録機関と呼ばれる外部機関により審査してもらいます。
 審査の結果が合格となれば、その審査登録機関に登録することにより、その企業はISO認証取得会社となります。
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Q13:ISO取得までにどれくらいの期間と費用が必要ですか?
A: ISO9001 では、通常1年~1年半位と言われています。最近では「10ヶ月間で認証取得!」を達成された企業があり、短期の取得も努力次第で可能です。
 次に、費用についてですが、コンサルティングと審査の費用が必要です。コンサルティング費用は、会社と内容により千差万別で、200~500万円くらいの開きがあり、平均で約300万円です。全管連では、“ISO普及促進事業”をコンサルティング会社の「神鋼リサーチ」http://www.src-kobelco.co.jp/iso/iso.htmと共同で推進しており、充実したコンサルティングを全管連特別割引で受けられます。
 また、審査・維持費用は審査機関によって異なり、これも一律には言えません。取得時の審査費用は、概ね、従業員数10名で150万円、30名で190万円です。認証取得後は、別途維持審査費用が必要となります。全管連では、審査機関ベターリビングhttp://www.blhp.org/を推奨しており、審査費用等も特別に協力いただいています。
 結局、取得初年度で、世間相場500万円くらい必要と考えられますが、全管連会員の場合、全管連特別割引でこれより安価に取得できます。
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Q14:コンサルタントの活用を考えていますが・・?
A: ISO取得活動を効率的に推進するうえで、大変に好ましいことですが、次の点に注意が必要でしょう。
1) 信用度、経験および経歴をチェックして、コンサルタントを慎重に選びます。全管連は、その点で「神鋼リサーチ」を推奨します。
2) コンサルタントに、事業活動および目標の全容を確実に理解してもらいます。
3) 自社の品質システムとして運営することになるので、コンサルタントに任せきりにしないで、経営者は常に進捗状況を把握する必要があります。
4) 双方の意思疎通を特に緊密にする必要があり、常に連携を保ち、信頼関係を築いておくことが望まれます。
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Q15:審査機関を選ぶとすれば・・?
A: 現在、日本適合性認定協会(JAB)に認定されている審査機関41社には、いずれも得意の業種分野があり、自社の業務内容に合わせて選ぶ必要があります。一般的には、コンサルタントによる紹介、他社・親会社からの情報、業界誌の情報を通じて選びます。
 先般、月刊「アイソス」が発表した審査機関格付け調査結果では、全管連と“ISO普及促進事業”推進に当ってタイアップしている(財)ベターリビングが、総合4位、審査能力1位に評価されています。国土交通省管掌の業種を専門としている点からも、ベターリビングを最も信頼に値する審査機関として推奨します。
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企画内容;文書化等

Q16:どのような文書を、どれくらい作る必要があるのですか?
A: ISOでいう文書とは、マニュアルをはじめ、その下位文書である各手順書、帳票、フォーム等を含めたものを指します。それらの文書を基に作業をした結果生まれるものを記録と位置付けます。文書であるフォーム類に記入したものは品質記録と言います。
 文書に関しては、システムが円滑に機能するのであれば、膨大な文書の山は不要で、身の丈に合ったマニュアルに沿って確実に業務を推進することが重要です。神鋼リサーチでは、30~40ページの簡潔なマニュアルを推奨しています。
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Q17:文書作成において、専任者を置く必要がありますか?
A: 実際に文書を作成し、取りまとめるという意味での専任者は置かれた方が良く、一括管理された方があとあと楽でしょう。
 しかし、一般に中小企業の規模で考えれば、ISOの文書作りが専門ではなく、通常の業務と兼任でされているのがほとんどで、ISO文書作成のみで専任を置く必要はないと思われます。
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Q18:文書は電子文書でもよいのですか?
A: 今はIT 化が進み、様々な業務が電子処理されており、もちろん可能です。
ただ、文書管理をどうするかというところがポイントで、ISOでは、誰がその文書を作成し、誰が承認したのかを明確にするという箇所が、項目によって要求事項として出てきます。この時、作成、発行された文書の承認を電子上でどのように客観的な証拠として見せるかが重要です。
 これらの点を配慮すれば、電子化は非常に便利な手段となります。
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Q19:文書作成は、パソコンでないとだめでしょうか?
A: そんなことはありません。手書きで、立派な文書が作れます。しかし、かなり大変な手間になりますし、訂正、書き直し・・・等、が頻繁に行われますから、ぜひ、これを機会にパソコンによる文書作成を始める事をお勧めします。本当に作業が楽になります。
 余裕があれば、業務のIT化も同時に検討されるのも良いでしょう。この件についても、全管連推奨のコンサルティング会社「神鋼リサーチ」に、お気軽にご相談してみて下さい。
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